ECサイトとは?
ECサイトとは、インターネットを利用して商品やサービスを提供、販売するwebサイトの総称です。
ECサイトは、御存知の通り24時間365日いつでもどこからでも商品を購入できる点が特徴で、店舗に足を運ばなくても様々な商品を探し出すことが可能。近年、ECサイトは無くてはならないものとなっています。
次から、ECサイトの基本的な情報を知っていきましょう。
ECとはエレクトロニックコマースの略~その歴史
ECサイトとは、エレクトロニックコマース(Electronic Commerce)の略で、日本語では電子商取引という意味合いになってきます。
その歴史はアメリカのNetMarketが世界初のECサイトと言われています。1994年に取引された記録がありその取引が、はじめてという説が有力。
日本ではECが本格的に始まったのは1990年代の後半となり、1999年に楽天市場、2000年にAmazonが日本国内で書籍販売のECを開始しています。
近年では、ECサイトは当たり前の存在となり、スマートフォンの普及や中間業者を挟まない販売モデルのDtoC (Direct-to-Consumer)によりECという販売モデルはさらなる盛り上がりを見せています。
ネットショップ、ネット通販はECサイトと同じ扱いで語られる
ネットショップやネット通販というのも単純にECやECサイトと同じ意味合いで使われる言葉です。
一般的にどの言葉も「インターネット上で買い物ができるサイト」という認識で語られることが多いでしょう。
ECサイトにも対象とする顧客や販売するプラットフォームによって様々な種類があります。
次からはECサイトの種類を把握していきましょう。
ECサイトの種類
ECサイトは、その対象とする顧客や販売する商品の種類によりいくつかの種類に分けることができます。
・BtoBとBtoC、CtoC
・Amazonや楽天市場のようなショッピングモール型
・自社ECサイト
次から、対象顧客によるECサイトの種類と形態による種類を解説していきます。
BtoBとBtoC、CtoC(対象顧客による種類)
まずはじめに、対象とする顧客の違いによる種類を見ていきましょう。
BtoB:事業者間で取引を行うECサイト。対象顧客は企業となる。
BtoC:直接消費者に対して商品やサービスを提供するECサイト。
CtoC:個人と個人で商品を販売するECサイト。
この3つが対象とする顧客によるECサイトの種類となります。
BtoBのECサイトでいうと、製造業や卸売業など、大量の商品を取り扱う企業が利用するなど、BtoCとは異なる特徴を持ちます。
BtoCは楽天市場やAmazonなどが大きなBtoCのECサイトとなります。一般的に想像されるECサイトの多くがBtoCとなります。
また、CtoCのECサイトでいうと、個人が自身の所有品を他の個人に直接販売できるプラットフォームが挙げられ、メルカリやヤフオク!などがイメージしやすいでしょう。
ECサイトを立ち上げたい方は、それぞれ適した運営方法や必要な機能が異なるため、自社のビジネスモデルやターゲットとなる顧客層に応じて、適切なECサイトの形態を選ぶことが重要です。
Amazonや楽天市場のようなショッピングモール型(形態による違い)
ECサイトは、その存在形態により大きく分けて2種類あります。その一つが、ショッピングモール型ECサイトです。
Amazonや楽天市場のように、複数の店舗が集まって商品を販売する形式をとります。
このタイプのECサイトでは、一つのプラットフォーム上で多くの店舗がビジネスを展開しており、ユーザーは幅広い商品群から自由に選択することが可能です。
ショッピングモール型ECサイトの大きなメリットは、その利便性と多様性にあります。
・一つのサイト内でたくさんの商品を見つけることができるため、ユーザーは複数のウェブサイトを巡る手間を省くことができる
・売り手側にとっても集客力のある大手プラットフォームに参加することで、自身の商品を多くのユーザーに対して集客できる
しかし一方で、以下のようなデメリットも存在しています。
・多くの店舗が同じプラットフォーム上で商品を展開しているため、ユーザーの注目を集めるためには差別化が求められる
・価格競争や独自の販売戦略を考えることが必要になってくる
・沢山の商品がありすぎて何が良いのかわからなくなる
利用顧客からすると、一つのECサイトで沢山の商品の中から選ぶことが出来るというメリットがありますが、売り手にとっては競争の激しさという点で差別化が求められるでしょう。
自社ECサイト(形態による違い)
存在形態により大きく分けて2種類ある内の最後が自社ECサイトになります。
自社ECサイトとは、企業が自社の商品やサービスを直接消費者に提供するために作られたECサイトの一種です。
一般的に、自社のウェブサイト内にショッピング機能を持つページを設け、自社の製品・サービスの販売を行います。
自社ECサイトの大きな特徴は、製品やサービスの情報を自社で一元管理できる点です。これにより、商品情報の更新や在庫管理を迅速かつ正確に行い、消費者に対して最新、具体的な情報を提供することが可能となります。
自社ECサイトのメリットとデメリットを以下にまとめます。
▶自社ECサイトのメリット
・ブランドイメージの統一やコントロールが可能
・消費者との直接的なコミュニケーションを通じて、顧客満足度の向上やリピート購入の促進も期待できる
・ショッピングモール型ECサイトと比較して手数料負担が少なく、利益率を高めることができる
▶自社ECサイトのデメリット
・システムの構築・運用に手間がかかる
・商品の管理、顧客対応も自社主導で行う必要がある
・Webの広告やSEOなどのWebマーケティングが必須
自社ECサイトのメリットとデメリットを理解し、対象顧客のニーズに合わせて、最適なECサイトの形態を選択しましょう。
運営に必要な機能とは
ECサイト運営にあたっては、単に商品を掲載し、売るだけでなく、多くの機能が必要となります。
主な必要な機能として
・商品管理機能
・顧客管理機能
・決済機能
・注文管理機能
・配送管理機能
などがあります。今回はその中でも重要な3つを深堀りしていきます。
商品管理機能
ECサイト運営における重要な機能の一つが商品管理機能です。
商品管理機能とは、
・商品の登録、編集、削除を行う機能
・商品カテゴリーや、商品ごとの詳細ページなどもこの機能を通じて管理される
・商品の在庫状況の管理や、商品情報の更新を可能にする
・商品の販売状況や売上の分析ツールも含まれることが多い
という機能の特徴があります。
商品情報を正確かつ効率的に管理することが、顧客満足度の向上や売上増加に直結してくるので非常に重要な機能となります。
商品の販売状況や売上の分析ツールも含まれることが多いので、どの商品がよく売れているのか、どの商品が在庫過剰になっているのかなどを把握し、商品のラインナップや在庫管理、プロモーション戦略を最適化することができます。
商品管理機能は、ECサイト運営における基盤となる機能であり、適切な商品管理がECサイトの成功を左右する重要な要素であると言えるでしょう。
顧客管理機能
ECサイト運営においての重要な機能の2つ目に、顧客管理機能が挙げられます。
顧客管理機能の特徴は以下のとおりです。
・顧客の基本情報(名前、住所、連絡先など)、購入履歴、問い合わせ履歴などを管理する
・顧客からの問い合わせに対する対応状況も管理できる
ECサイトのビジネス成長の基盤となる機能の一つと言えます。
顧客情報を元に顧客の行動パターンや嗜好を分析し、新商品の提案やキャンペーンの対象者選定、販売促進策の立案などに活用できます。
顧客管理機能は、ECサイト運営において、顧客満足度向上やリピート率の向上を目指す上で、欠かすことのできない重要な機能となります。
決済機能
決済機能は、お客様が商品やサービスを購入する際に、安全かつ迅速に支払いを行うためのシステムを指します。
決済方法により、ユーザーの利便性が上がり購入につながる非常に重要な要素となります。
例えば、銀行振込のみのECサイトよりクレジットカード決済や電子マネー決済が出来るECサイトの方がカート落ちの割合は減るでしょう。
※カート落ちとは、顧客が商品選択を行ったにも関わらず購入しないこと
決済方法は、クレジットカード決済、銀行振込、代金引換、電子マネー決済など、様々な種類があります。
決済機能は単に支払いを受け付けるだけでなく、不正な取引を防ぐためのセキュリティ機能も備えている必要があります。例えば、クレジットカード情報の暗号化や、不正な注文を自動的に検出するシステムなどがそれに当たります。
ユーザーに安心して商品を購入してもらうため、そして運営者自身が安全にビジネスを行うために必要不可欠です。決済機能の選択と導入は、ECサイト運営の成功を左右する重要な鍵と言えるでしょう。
構築と運営方法
ECサイトの構築と運営は、それぞれECのビジネスにおいて必要になってくる重要なポイントです。
この章では、構築から解説していきその後の運用に関して広げていきます。それぞれを見ていきましょう。
ECサイトの構築方法について
ECサイトの構築はむやみやたらに作ってしまえば良いというものではありません。
ビジネスにおいて目的はなにかターゲットは誰かなどを明確にし必要な要件を定めていく必要があります。
大きく分けると、次のような流れで整理すると良いでしょう。
①目指すビジネスモデルに合ったECサイトの形式を選択する
②必要な機能を備えたプラットフォームを選定する
③商品の登録から注文、決済、配送までのフローをスムーズに行うためのシステム設定
ECサイトの形式選択に関しては、BtoB、BtoC、CtoCなど大きいビジネスターゲットはどこなのかを明確にし、顧客像の共通認識を持つことが大切です。
プラットフォーム選びのポイントはあなたのビジネス構築に対する費用、時間、運用力などを考慮して決めるべきポイントです。
自社で開発するか、既存のプラットフォームを利用するのか、自社で必要とする機能や費用や時間などと比較しながら決めていきましょう。
システム設定に関しては、プラットフォームのカスタマーサポートなども活用し必要な要件に対して構築を進めていきましょう。
目的目標や顧客像を明確にし、必要な要件を洗い出し、適切な選択を実施していきましょう。
ECサイトの運営・運用について
構築してECサイトが機能するようになっても、ここからがスタートとなります。ECサイトの運用はそれほど重要な要素となります。
・商品の追加や更新
・在庫管理
・注文管理
・カスタマーサポート
・ECサイトのユーザーインターフェース改善
など運営・運用の業務は細かく多岐にわたります。そのため、運用担当者を複数人採用し運用することをおすすめします。
運用時には、顧客に商品やサービスを提供する側と顧客を呼び込む側で業務を分け、集客、購入、提供まで滞りのない体制を構築しましょう。
結果、顧客体験や満足度が向上しあなたのECビジネスが成功につながっていくでしょう。
webマーケティングも必要不可欠な要素
ECサイトを作り世の中に公開をしても、お客さまが来ないと意味がありません。その上で重要になってくるのがwebマーケティングです。
この章では、集客におけるwebマーケティングの手法や戦略を立てるためにまずやること、さらに広がりを持たせるためにやることを解説していきます。
多様化するwebマーケティング手法
昔と比べ集客における手法も幅広く多様化してきました。
そのため、専任を設けwebマーケティングに集中する必要すら出てきているのが現状です。
webマーケティング手法として以下が挙げられます。
・web広告(リスティングなど)
・SNS広告(Instagram、Xなど)
・SEO
・SNSの活用(LINE、Instagramなど)
・インフルエンサーマーケティング
・動画マーケティング
・レビューマーケティング
・コンテンツマーケティング
・メールマーケティング
書き出しているだけでもきりがありません。
この様に様々な手法がありますが、戦略を策定し自社にあった手法をかけ合わせ、より多くの顧客にアプローチすることで売上向上につなげることが出来るでしょう。
次に、戦略をどう作るかを解説していきます。
まず自社が持っている武器を把握する
まず第一にやるべきこととして自社が持っている武器を把握することが大切です。言い換えるならば、強みとなります。
強みは以下のような観点で明確にしていくとよいでしょう。
・自社の製品やサービスの強み
・運営チームのスキル
・ブランドの知名度
・顧客との関係性など
自社の強みを知ることで、それを活かしたマーケティング戦略を立てることが可能になります。
例えば、製品の質が高い場合、そのポイントを強調したプロモーションを行うことで、競合他社と差別化を図ることができます。
運営チームがSNS運用やコンテンツマーケティングに長けているなら、それらの手法を活用したマーケティング戦略を採用することも有効です。
以上のように、自社が持っている武器を把握し、それを活かしたマーケティング戦略を立てることが、ECサイトの成功につながるのです。
新たな手法やチャネルを試していく
新たなマーケティング手法やチャネルを試すことも重要です。
これにより、新たな顧客層を獲得したり、より効果的なマーケティングを実現できます。
例えば、新たなSNSの活用や、人工知能を用いたチャットボットの導入などが考えられます。
市場の動向や顧客のニーズは常に変化していますので、定期的に世の中の変化を捉え戦略を見直し、実行していきましょう。
また、実施したマーケティングの効果を定量的に分析することは忘れないようにしましょう。
結果に基づいて次の戦略を立てるというPDCAサイクルを回すことが大切です。
ECサイト運営におけるwebマーケティングは、商品やサービスを顧客に効果的に届けるための重要な要素ですのでうまく活用していきましょう。
よくある質問
ECサイトにおける多種多様なよくある質問をまとめました。是非参考にしてみてください。
■越境ECで国内の商品を海外販売するにはどうしたら良いですか?
越境ECで国内の商品を海外に販売するためには、マーケットリサーチから法規制の理解、物流の選択、価格設定、決済手段の選択、マーケティング戦略まで、多くの要素を計画しなければなりません。
・販売したい商品の海外での需要をリサーチ、どの国や地域にマーケットが存在するか確認
・海外の規制や法律を理解し、必要な手続きを完了させる(関税、輸出入規制、パッケージラベリング等)
・商品の物流や配送方法の選択し安全かつ効率的に商品を配送するための戦略を立てる
・海外の消費者が利用しやすい適切な価格設定と決済方法を選択する
・それぞれの市場に合わせた広告やプロモーションを行う戦略をたてる
このように、何も知識のないところから始めるにはかなりの労力と時間が必要となってきます。
その場合、越境ECを支援してくれる企業に頼むと良いでしょう。費用面との兼ね合いもありますが、あなたの実現したいことを叶えてくれる可能性は高くあります。
■手軽にネットショップを立ち上げたい場合はどうしたら良いですか?
ネットショップを手軽に立ち上げるためには、自分で1からネットショップを作るのではなく、既存のECサイト作成サービスを活用することが手軽さのポイントとなります。
このサービスはテンプレートを用いて簡単にショップを作ることができ、また必要な機能も一通り揃っています。
商品の写真や商品説明文などを用意することでECサイトを手軽に作成できるでしょう。集客におけるSEO対策なども1からECサイトを立ち上げるより簡単です。
ただ、ECサイトは作成して終わりではなく、定期的な商品更新やキャンペーンの実施など、ユーザーの反応を見ながら改善を重ねることが求められますので、その意識を持つことが大切です。
■チャットボットは成果が出ると聞いたけど本当?
チャットボットの導入についての疑問は、ECサイト運営者の間でよく会話にあがります。
チャットボットは質問に答えていくというUI(ユーザーインターフェース)などからCVR(購入率)が高くなるという実績を多く持っています。
また、購入という点だけではなく質問に受け答えするように設定をすると24時間対応できるカスタマーサポートの一員としての機能も持たせることも可能です。
顧客満足度の向上や解約などの防止に役立つことでしょう。
今やECサイトにはチャットボットは必須の機能といえる状態まで来ています。
■ECサイトの制作はどうしたら良い?制作会社に頼んだほうが良い?
自社で制作するか、それとも制作会社に依頼するべきか? この質問に対する答えは、あなたのビジネスにおける予算や人のリソースや技術力によると言えます。
自社で制作する場合、初期費用は抑えられますが、必要なスキルや技術力がなければ計画は頓挫するでしょう。
一方、制作会社に依頼する場合、プロフェッショナルな視点からのアドバイスや支援を得られます。
また、技術的な問題に直面したときには、専門家に相談できるため安心感があります。しかし、その一方で初期費用や維持費用が高くなる可能性はあります。
どちらの方法を選択するかは、あなた次第というところではありますが、実績のある制作会社に頼むのが一番の選択肢だと思います。
なぜなら、最新のトレンドやスキルなど高いクオリティを持って対応してくれるからです。
まとめ:ECサイトとは
本記事を通じて、ECサイトの概念、その種類、運営に必要な機能、構築・運営方法、そしてマーケティング戦略について詳しく解説しました。
最後に重要なポイントを記載していきます。
・ECサイトとはインターネットを利用して商品やサービスを提供、販売するwebサイトの総称
・B2C、B2B、C2Cなど、様々な種類が存在する
・構築は自社のリソース(予算、人、時間など)を把握して最適な選択をする
・ECサイトは構築してからがスタート
また費用に関しては以下の記事を参照ください。
関連記事:ECサイト構築費用は作成方法で変動!内訳や料金を抑えるコツを紹介 >
今回の内容を参考に、ECサイト運営の一助としていただければ幸いです。
ECサイトのことならスタジオカレンにお任せください
スタジオカレンは1998年の創業以来、9,000を超えるさまざまなWebサイト制作に携わってきました。
・クリニックや整体・整骨院、飲食店など様々なWeb制作
・ECサイトの構築
・楽天などのECモールにおける制作
・LP制作
と様々なWeb制作の実績があります。
“つくる” を本気で楽しんでいる私たちだからこそ、ご提案できるものがある。
Webに関わるお困りごとは、いつでもお気軽にスタジオカレンまでご相談ください。