ECサイトの構築費用相場を「作成方法別」に紹介
ECサイトの構築には、以下のようにさまざまな方法があります。
・ECモールで作成する
・ASPで作成する
・パッケージで作成する
・オープンソースで作成する
・フルスクラッチで作成する
どの作成方法でECサイトを構築するかによって、必要な費用は大きく変わります。それでは作成方法別に、構築費用相場をチェックしましょう。
ECモールでECサイトを作成した場合の費用相場
ECモールとは、Amazonや楽天などが提供するプラットフォーム上で自社商品を出品・販売するECサイトのことです。
具体的な費用相場は、まず初期費用が「無料〜数十万円程度」発生します。また、売上に対する手数料として「商品価格の数%程度」が必要です。
他にも、ECモールの利用時は以下のような費用が必要です。
・初期費用
・出店料
・売上に対する手数料
・広告費用
ECモールを利用した場合、サイト設計やデザイン、システム開発などを自社で行う必要がないため、比較的手軽に立ち上げられます。また、大手のEC モールであればすでに大量のユーザーが利用しているため、集客の手間も省けます。
具体的な費用はECモールの提供者やサービス内容により異なるため、自社の商品や予算に合わせて適切なプラットフォームを選びましょう。
関連記事:ECモールとは?種類や費用、メリット・デメリットを解説 >
ASPでECサイトを作成した場合の費用相場
ASPとはApplication Service Providerの略で、クラウド上で提供されている、サイト構築に必要な機能を備えたシステムのことです。
システム構築から運営までを一貫して専門業者に委託できるため、システム開発や運用の知識がない企業でも、手軽にECサイトを構築できます。
ASPを利用した際の構築費用は提供サービスごとで異なりますが、一般的な相場は「初期費用が数十万〜数百万円」「月額費用が数万〜数十万円程度」です。
初期費用には、システムのセットアップやデザイン作成、商品情報登録などの作業が含まれます。月額費用には、システム利用料やデータの保管・管理費、テクニカルサポートなどが含まれます。
具体的な費用は契約内容や利用サービス、導入規模などで変動するため、サービス内容やサポート体制なども考慮に入れて自社に最適なASPを選びましょう。
パッケージでECサイトを作成した場合の費用相場
パッケージを利用する際の費用相場は、「初期費用が数十万〜数百万円」「月額費用が数万円程度」です。
初期費用には、サイト構築にかかるデザイン費用やシステム導入費用、データ移行費用などが該当します。月額費用には、サーバー利用費やメンテナンス費用、システム利用料などが該当します。
パッケージの選択により費用は変動しますが、「初期費用が数十万〜数百万円」「月額費用が数万円程度」が一般的な費用相場です。
とくに初期費用は、要望する機能の複雑さやデザインのクオリティにより大きく左右されます。また、パッケージによっては機能の追加に費用が発生するため、事前の確認が重要です。
月額費用はサーバーの規模や利用者数によっても変動します。
そのためパッケージで作成する場合は、初期費用だけでなく月額費用も考え、予算内に収まるよう選択しましょう。パッケージによっては「初期費用は高いが月額費用は低い(あるいはその逆)」というパターンあるため、総合的に見て適切なサービスを選択することが大切です。
オープンソースでECサイトを作成した場合の費用相場
オープンソースで作成する場合、初期費用を抑えられます。
多くのオープンソースソフトウェアは無料で提供されているため、ライセンス費用を気にせず運用可能です。
また、世界中の開発者が共同で機能追加やバグ修正を行っているため、安定性やセキュリティ面でも信頼できます。
ただし、オープンソースの利用には専門的な知識が必要です。そのため、自社の技術力や人員などのリソース状態によっては、外部の専門家に依頼し初期設定やカスタマイズを行いましょう。
費用は膨らみますが、他の方法と比較してコストパフォーマンスは高くなります。とはいえ、過剰にカスタマイズを行うとあとからメンテナンスが難しくなるため、適度なカスタマイズに留めましょう。
フルスクラッチでECサイトを作成した場合の費用相場
フルスクラッチの場合は、すべての機能やデザインなどを1から作成するため、要件によって大きく費用が変動します。
シンプルなECサイトであれば「数十万円~数百万円程度」、複雑な機能や独自デザイン、大量の商品データを扱う大規模なECサイトであれば制作費用は「数千万円」単位になることもあります。
フルスクラッチの制作では、ECサイトのシステム保守・運用やサイト更新の手間、商品情報の管理なども考慮しましょう。
こうした作業は専門スキルが必要なため、制作会社への委託も検討すべきです。その場合は、制作費用だけでなく毎月のランニングコストも考慮に入れる必要があります。
また、フルスクラッチでの制作は時間もかかります。要件定義や設計、開発、テストなど、各工程に時間をかけることで、ユーザーにとって使いやすく効果的なECサイトを作成可能です。
このように、フルスクラッチでECサイトを作成すると、自社のニーズに合わせたECサイトを作成できます。その分、費用と時間がかかる点は理解しておきましょう。
ECサイトの作成・運営にかかる具体的な費用の内訳
ECサイトの構築・運営にかかる内訳は以下の通りです。
・初期費用
・デザイン費用
・毎月のランニングコスト
・販売商品の仕入れ費用
・広告や販促費用
・撮影費用
これらの費用はECサイトの規模や機能、自社の目標により大きく変動します。そのため、具体的な費用を把握し、自社のビジネス計画や予算に合わせて最適な構築・運営方法を選択することが重要です。
初期費用
初期費用は、ほとんどのECサイト構築で必要となります。初期費用には、以下のような項目が含まれることが一般的です。
・ドメインの取得費用
・サーバーのレンタル費用
・ライセンス費用
・制作会社への手数料
・サイトの設計
・デザイン
・システム開発
・データ移行
・初期設定
具体的な費用は、設計の複雑さやシステムの規模、制作会社などで異なりますが、「数十万〜数百万円程度」が一般的です。いくつかの項目について簡単に説明しましょう。
ドメイン取得はECサイト運営で必要なものであり、年単位での支払いが一般的です。サーバーのレンタル費用は、ECサイトをインターネット上で稼働するために必要となります。
また、ライセンス費用を支払うことで、プラットフォームからECサイトの機能やデザインを設定するツールを提供してもらえます。さらに、ECサイトの制作会社へ支払う手数料も初期費用として含めましょう。
このようにECサイトを構築する際は、上記の費用を把握し適切に予算を組みましょう。
デザイン費用
ECサイトのデザインは、サイトの見た目だけでなく、ユーザーの使い勝手やブランドイメージの形成にも重要な要素です。
デザイン費用の相場は、自社で作成するかどうかによって大きく異なります。
自社でデザインを作成する場合、主に人件費やソフトウェアのライセンス料などが必要です。また、プロのデザイナーを雇用する費用やスタッフへ専門スキルを教育する研修費も考慮しましょう。
外部のデザイン会社に依頼する場合、プロジェクトの規模や複雑さ、デザイン会社の評価、実績などで変動します。
デザインはECサイトの使い勝手を左右する部分であるため、ユーザーの満足度にも関わります。
そのため、コストを抑えつつ品質を確保することが大切です。予算やリソース、目指す品質などを考慮し、最適な方法でデザインを構築しましょう。
毎月のランニングコスト
ECサイトの運営時は、毎月のランニングコストも考慮が必要です。ランニングコストには、主に以下の項目が含まれます。
・サーバー費用
・ドメイン費用
・SSL証明書の更新料金
・システムのメンテナンス費用
・セキュリティ対策費用
月額で「数千〜数万円程度」が目安です。
ECサイト運営では、商品の追加や情報更新など、定期的なメンテナンスも必要です。
こうした作業を自社で行う場合は人件費が、外部に委託する場合は委託費が発生します。また、ECサイト運営を成功させるための広告費用やSEO対策費用も忘れてはなりません。
上記の費用は、サイトの規模やビジネスモデルによって大きく変動するため、初期投資と合わせて見積もりを確認しましょう。
販売商品の仕入れ費用
ECサイトの運営では、販売商品の仕入れ費用も発生します。
仕入れ費用は、販売価格や利益率などビジネスモデル全体を左右する重要な要素です。
仕入れ費用を算出する際は、商品の原価や輸送費、保管費、関税などを考慮します。商品の種類や取引先、取引量によっても仕入れ費用は変動するでしょう。
また、自社で商品を生産する場合と、他社から仕入れる場合でも必要なコストは異なります。自社生産の場合、材料費や人件費、生産設備の導入・維持費用などが必要です。他社から仕入れる場合は、輸送費や仕入れる数量によって費用が決定します。
また、ECサイトの運営形態によっても、仕入れ費用は変動します。在庫を持つ形態の場合、商品の仕入れだけでなく、在庫管理や保管費用も必要です。一方、在庫を持たないドロップシッピング(卸売業者が購入者へ直接届ける形式)の場合、商品の仕入れ費用が直接販売価格に反映されます。
こうした仕入れ費用を把握し、適切にコントロールすることでECサイト運営の成功につながります。
広告や販促費用
ECサイトの運営では、サイトのユーザー数を増やし商品を購入してもらうための広告出稿や販売促進施策も必要です。
具体的には、Google広告やSNS広告への出稿費、SEO対策費、メールマーケティングツールの使用費、リターゲティング広告費、クーポンやセールの実施費用などが挙げられます。
上記の広告や販促費用は、一度きりではなくECサイトを成長させるために継続的な投資が必要です。
とくに、競合他社との差別化を図ったり新規顧客を獲得したりするには、継続的な広告への投資や販促施策の実行が求められます。広告や販促活動を行うことで、ブランドの認知度を上げてユーザーの購買意欲を刺激し、結果的に利益を向上させることが可能です。
また、広告や販促活動を予算内で効果的に行うには、予算配分や広告のパフォーマンス分析も必要となります。具体的な費用は、広告媒体やコンテンツの内容、ターゲティングなどによって変動するため、適切な戦略の設計が必要です。
それぞれの費用を把握して最適な運用方法を見つけ、広告や販促活動で最大限の効果を発揮できるよう意識しましょう。
撮影費用
ECサイトには、商品の魅力をアピールできる写真の掲載が必須です。
商品画像はユーザーの購買意欲を左右する重要な要素であるため、プロのカメラマンに依頼し商品の魅力を最大限に引き出しましょう。
プロのカメラマンへの依頼費用は、撮影する商品の種類や量、シチュエーションなどで変動しますが、一般的には「1商品あたり数千〜数万円」が相場です。
商品撮影だけでなく、編集作業にも費用が発生します。編集作業には専用のソフトウェアが必要となり、そのライセンス料や作業する人件費も考慮に入れましょう。
ソフトウェアのライセンス料は、「年間数万〜数十万円」、人件費は「1時間あたり数千円〜」が相場です。
定期的に新商品を追加したり季節ごとの販促活動で撮影を行う場合は、そうした撮影スケジュールに合わせた見積もりを出しましょう。
予算別!おすすめのECサイト作成方法
自社の予算に応じて適切なECサイトの作成方法は異なります。今回は以下の予算ごとでおすすめのECサイト作成方法を解説します。自社の規模に応じて選びましょう。
今回は以下の金額帯でそれぞれを解説していきます。
・〜10万円未満
・10万〜100万円未満
・100万〜500万円未満
・500万円〜
それでは、順に見ていきましょう。
〜10万円未満の場合
予算が10万円未満であれば、テンプレートを使って自社制作したり低価格のクラウド型ECサイト作成サービスを利用したりすることがおすすめです。
テンプレートを利用すれば、初心者でも直感的に操作してデザイン性に優れたECサイトを作成できます。
クラウド型ECサイト作成サービスの場合は、月額制で手間や時間をかけずECサイトを作成可能です。また、サーバー管理やシステム更新などの面倒な作業もサービス提供者が行ってくれるため、商品登録や販売作業に専念できます。
ただし、以下の点がデメリットになるため注意しましょう。
・カスタマイズの自由度が限られる
・拡張性に欠ける
・自分で運営するための知識やスキルが必要となる
上記の要素を考慮して、自社のニーズに合わせた方法を選ぶことが重要です。
10万〜100万円未満
予算が10万〜100万円未満であれば、以下のように複数の方法でECサイトを立ち上げられます。
・テンプレート型のECサイト制作ツールを利用する
・小規模なWeb制作会社に依頼する
・フリーランスに依頼する
テンプレート型のECサイト制作ツールであれば、初期費用を抑えられますがデザインや機能の自由度は制限されます。
また、小規模なWeb制作会社への依頼も検討しましょう。制作会社であれば成果物に一定の品質が期待できます。
サポート内容によっては、サイト構築だけでなく運営や集客につながるマーケティング施策などのアドバイスも受けられます。
予算によっては、フリーランスへの依頼も効果的です。制作会社への依頼より価格は抑えやすいですが、フリーランスのスキルによって成果物の品質が大きく変わるので、慎重に選びましょう。
100万〜500万円未満
予算が100万〜500万円未満であれば、一定の機能とデザインの品質を確保しつつ、予算効率の高い方法を選ぶことが重要です。
この価格帯では、ECサイトに多くの機能を搭載したり細かなカスタマイズを行ったりできます。また、中規模のECサイト構築も可能です。
具体的には以下のような方法が挙げられます。
・テンプレートやプラグインを活用して構築する
・自社でオリジナルのECサイトを作成する
・ECサイトの制作会社に依頼する
テンプレートやプラグインを活用して機能を構築する場合、プロの開発者に依頼するよりコストを抑えられます。ただし、デザインや機能はテンプレートやプラグインに左右されるため、一部制限を受ける点に注意しましょう。
自社でオリジナルのECサイトを作成する場合、顧客のニーズやブランドイメージなど、自社の理想に合わせたサイトを構築できます。競合他社とも差別化を図りやすいでしょう。
ただし、構築には専門知識と技術が必要であり時間もかかるため、予算とスケジュールを十分に考慮する必要があります。
高品質なECサイトをスピーディーに作成したい場合は、ECサイト制作会社への依頼もおすすめです。
多くの制作会社は、企画やデザイン、開発、テスト、運用まで一貫したサービスを提供しています。ただしその分、費用は膨らむため、予算内で最適な制作会社を見つけましょう。
500万円〜
予算が500万円より多いのであれば、より高度な機能を持つECサイトを構築できます。
例えば、以下のようにさまざまな機能を搭載させることで、よりユーザー体験を向上できるでしょう。
・カスタムデザイン
・オリジナルのショッピングカート
・高度な商品検索機能
・レビュー&評価システム
・会員登録・ログイン機能
また、マーケティングツール施策の提案やSEO対策の実行、商品登録、在庫管理、注文管理など、専門的な運用サポートも継続的に受けられます。サイトのセキュリティ対策も万全です。
この予算の場合は、将来的なサイト拡張や機能追加に対応できるよう、最初から自社のビジネスモデルに対応したカスタム開発を選択しましょう。自社のビジネス要件に完全に合わせたシステムを作ることで、顧客のニーズを最大限に満たせます。
ECサイト作成の費用相場を左右するポイント
ECサイト作成の費用相場は、大きく以下のポイントによって左右されます。
・利用したい決済機能を備えているか?
・ECサイトのささげ業務(撮影・採寸・原稿)まで委託するか?
・物流業務まで委託するか?
・集客施策まで依頼できるか?
・リニューアルまでの期間はどのくらいか?
・ECサイトのデザインをどうするか?
・保守・運用まで依頼するか?
具体的に見ていきましょう。
利用したい決済機能を備えているか?
ECサイトでは、「どのような決済機能を備えているか?」「どんな機能を追加したいか?」などによって費用が変動します。
ECサイトでは、クレジットカード決済や銀行振込、代金引換、電子マネー決済など、幅広い決済方法に対応することで、ユーザーの利便性を高められます。
ただし上記の機能を追加する際は、設定費用や月額利用料、取引手数料が発生する点に注意しましょう。
また、ユーザー情報を守る高いセキュリティも必要なため、SSL証明書の取得費用や不正利用対策ソフトの導入費用も考慮する必要があります。
このように、自社の事業規模や予算、顧客ニーズに応じて必要な決済機能を選択し、導入することが大切です。
ECサイトのささげ業務(撮影・採寸・原稿)まで委託するか?
ECサイトの作成では、商品の撮影・採寸・商品説明の原稿作成の頭文字をとった「ささげ業務」が必要です。
このささげ業務を外部に委託するかによって、費用は変動します。
例えば商品撮影をプロのカメラマンに依頼すると、品質は高まりますが当然費用もかかります。また、専門ライターに原稿作成を依頼した場合、SEO対策は強化できますがこちらも費用が必要です。
上記の業務を自社で行う場合は、対応できる人材の有無や人件費、時間的コストを考慮しましょう。また、技術や知識の習得にかかる時間も考慮に入れるべきです。
物流業務まで委託するか?
ECサイト作成の費用相場を左右する要素として「物流業務の委託」も挙げられます。
物流業務を自社で行う場合、物流センターや倉庫の維持費、配送スタッフの人件費、出荷管理システムの導入費など、幅広いコストが必要です。
一方で物流業務を委託する場合、フルフィルメントサービス(受注や梱包、発送業務などを行うサービス)料として初期費用に含まれるため、全体的な費用は抑えられます。
しかし、物流業務を委託した場合、以下のようなデメリットもあります。
・サービス提供会社の運営方針や品質に依存する
・納期管理を自社で行えない
・委託費用が高額になりがち
物量業務を委託すると、サービス提供会社の運営方法に合わせる必要があるため、自社で品質管理や納期管理を行えません。そのため、自社の想定と異なる品質の商品が納品されたり納期調整ができなかったりする可能性もあります。
また、大量の商品を取り扱う大規模なECサイトの場合、委託費用が高額になります。
このように物流業務を委託するか判断する際は、自社の商品量や配送範囲、財務状況などを考慮しましょう。物流業務の選択は、ECサイトの運営効率や顧客満足度にも直結する重要な要素であるため、慎重な検討が必要です。
集客施策まで依頼できるか?
集客施策とは、SEO対策や広告運用、SNS活用などを行いサイトへの訪問者数を増やし、商品を購入してもらうためのマーケティング活動全般を指します。
集客施策を自社で行う場合、マーケティングスキルを持つ人材の確保が必要です。また、施策を行う時間的なリソースも確保しなければなりません。制作会社に依頼する場合、専門家が効果的な施策を実行してくれますが、費用が発生します。
また、集客施策の種類によっても費用は変動します。例えばSEO対策の場合、キーワード選定からはじまり、サイト設計やコンテンツ作成、リライトなど継続的な作業が必要です。
広告運用では、広告費が発生します。SNSを活用する場合、ユーザーへの価値ある情報発信やフォロワーとのコミュニケーションなど、日々の運用が必要です。
サイト制作部分ではSEOが強く関与しますが、SNSや広告運用はサイトリリース後に発生してくるのでその点は認識しておきましょう。
リニューアルまでの期間はどのくらいか?
リニューアルまでの期間は、ECサイトごとでさまざまです。サイトの規模や改善ポイント、運営者の意向などによって異なります。
一般的なECサイトのリニューアルは、2〜3年に1回が目安とされています。
このリニューアル時にも多額費用がかかるため、自社でどのくらいの頻度でサイトを改善するか考えておきましょう。
ECサイトのデザインをどうするか?
ECサイトのデザインは、ユーザーの使い勝手やブランドイメージに直接影響を与える部分です。
見た目がよいだけでなく、ユーザーの購買意欲を引き立てコンバージョン率を向上させるデザインの構築が必要になります。
自社のブランドなどを意識した独自性の高いデザインで構築する場合、プロのデザイナーやデザイン会社への依頼が必要なため、費用も高額になるでしょう。
一方でテンプレートデザインを使えば、初期費用を抑えつつ効率的にサイトを立ち上げられます。ただし、他のサイトとの差別化は難しくなるでしょう。また、デザインはユーザーの反応やトレンドに応じて更新する必要があるため、その都度発生する費用も考慮が必要です。
保守・運用まで依頼するか?
ECサイトの作成費用は、保守・運用を依頼するかによっても変動します。
例えば、自社でサイトを運用する場合、必要なスキルを持つ人材の採用や教育、システム更新、改良などの手間や費用が発生します。外部の専門業者に保守・運用を依頼する場合、定期的な保守費用や障害発生時の対応費用などが必要です。
また、サイトの規模や機能によっても費用は異なります。大規模なECサイトの場合、高度な機能を保守するために開発コストが高くなる傾向にあります。
作成費用を抑えるコツ
このように、ECサイトの作成費用や内訳は構築の方向性によって大きく変動します。
なるべく変動幅を小さくしECサイトの作成費用を抑えるには、以下の4点を意識しましょう。
・複数社で費用の相見積もりを出す
・見積もりの項目を細かく出してもらう
・ECサイト作成で活用できる補助金や助成金をチェックする
・できる範囲でECサイトを自社で作成する
具体的にそれぞれを見ていきましょう。
複数社で費用の相見積もりを出す
ECサイトの作成時は、複数の制作会社に相見積もりを依頼しましょう。
相見積もりを出すことで、制作会社間の競争を促し、よりよい条件での相談が可能になります。
見積もりを取る際には、同じ条件で依頼することが大切です。それぞれの会社が提案するプラン内容が異なると比較が難しくなるため、要望を明確に伝え同じ基準で見積もりを出してもらいましょう。
また、相見積もりを出してもらうことで、各社の提供サービス内容や料金設定を比較・検討し自社のニーズにマッチした制作会社を選ぶことにも役立ちます。選ぶ際は、料金だけでなく以下のような項目もチェックしましょう。
・成果物の品質
・サポート体制
・運営後のフォロー
・マーケティング施策の実施有無
料金だけで制作会社を選ぶと、成果物の品質が低く成果につながらず「結果的にコストが高くなる」ということもあるため要注意です。
見積もりの項目を細かく出してもらう
見積もりの項目を細かく出してもらうことで、「どの部分にいくらの費用がかかっているのか?」が明確になります。
これにより、削減できる項目や自社で実装できる範囲などを見極め、必要な部分だけを制作会社に依頼できるようになります。各項目の重要度を整理し、費用を追加する優先度も判断できるでしょう。
また、細かな見積もりは、制作会社との交渉材料にもなります。例えば、特定の項目の費用が高いと感じた場合、他社の見積もり例を出しつつ金額を交渉することも可能です。
ECサイト作成で活用できる補助金や助成金をチェックする
ECサイトの制作費用を抑えるためには、国や地方公共団体から提供されている補助金や助成金の利用も有効です。
補助金や助成金の活用によりECサイトの制作費用を大幅に抑え、予算内で高品質なサイトを制作できます。
活用できる補助金や助成金としては、例えば以下が挙げられます。
上記のような制度を活用することで、ECサイト制作費用の一部を補助してもらえます。
申請には細かい条件が定められており、要件から外れると支給されないため必ず事前にチェックしましょう。また、申請期間や枠が限られているため、事前に情報を収集し早めに行動することも必要です。
申請手続きが複雑で必要書類も多いため、助成金コンサルタント等の利用も検討しましょう。
できる範囲でECサイトを自社で作成する
可能な範囲でECサイトを内製することで外部委託費用を節約できるため、初期費用やランニングコストを抑えられます。
内製化できる作業としては、例えば以下が挙げられます。
・商品撮影
・商品情報の登録
・サーバーやドメインの運営管理
・記事制作
現状で知識がなくても、社内で研修や教育を行って内製化を目指せます。
また、自社で制作・運営し商品やサービスを深く理解することで、魅力を最大限に引き出せるでしょう。ただし、SEO対策など専門知識が必要な部分や大量の更新作業といった工数がかかる部分は、業者へ委託することも重要です。
このように、内製化と外部委託のバランスを見極めながら、適切な制作費用を投下しましょう。
ECサイト作成費用のまとめ
自社のECサイトを構築する場合は、適切な作成方法を選ぶことが大切です。以下のどの作成方法を選ぶかによって、必要な費用も変動します。
・ECモールで作成する
・ASPで作成する
・パッケージで作成する
・オープンソースで作成する
・フルスクラッチで作成する
自社の予算やニーズに合わせて、自社制作や専門業者への委託、内製と委託を組み合わせたハイブリッド制作などの方法を選択することが必要です。
また、費用だけでなく、各方法のメリットやデメリットの考慮も大切です。例えば、自社制作なら費用を抑えサイト運営のノウハウを身に付けながらECサイトを構築できます。しかし、スキル習得に必要な時間や人的コストがかかります。
一方で委託なら、専門知識や技術を持つ業者に任せて高品質なECサイトをスピーディーに製作可能です。ただし、数十万〜数百万円単位での費用が必要です。
こうした作成方法ごとの費用やメリット・デメリットを考慮しつつ、自社のリソースや方向性を踏まえ最適な方法を選択しましょう。
ECサイトの作り方などの詳しい解説は以下の記事を参考にしていきましょう。
ECサイトの構築を依頼するならスタジオカレンにお任せください
スタジオカレンは1998年の創業以来、9,000を超えるさまざまなWebサイト制作に携わってきました。
・クリニックや整体・整骨院、飲食店など様々なWeb制作
・ECサイトの構築
・楽天などのECモールにおける制作
・LP制作
と様々なWeb制作の実績があります。
“つくる” を本気で楽しんでいる私たちだからこそ、ご提案できるものがある。
Webに関わるお困りごとは、いつでもお気軽にスタジオカレンまでご相談ください。